二月二日  ”孤”

2012.2.2

急に映画を見たくなって 時間に合った ”J エドガー”を。

 以前何かの本で実際のケネディ一族、フーバー長官等について読んだことがあったので驚く内容ではなかったが 丁寧に作られた映画だと思う。

 子供のころ大きな人物と思っていた人々の、 考えてみれば当たり前にある個の事情。

 昔アメリカ東部の一等席もない小さな飛行機にケネディ兄弟の母親と乗り合わせたことがある。晩年のことで とても年をとっていらしたが 威厳があり 普通の人とは違うことがすぐ分かった。

降りる時 それまで横になっていた座席から立ち上がり 頭の後部のつぶれた髪を両手で一生懸命整えようとされていた。 近い席の付添の女性は櫛を差し出す気の効いた秘書でもなく 勁い人の孤を感じたことを思い出す。

 ”何かの本”には彼女のご主人のひどさが書かれていたので 家族の負も見届ける役目だったのだ と実感した。

写真は 一月二十九日 太田の池の氷です。


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